弱感(じゃっかん)ブログ

心と体の健康記事を中心に、その他も書いていきたいです。音楽は好きな方です。

記事削除の主な理由

こんにちわ、じゃっかんです。

記事の大半を削除しました。

 

主な理由として、

「言葉を丁寧に扱いたい」

「執着の塊のような記事は作りたくない」

以上の理由から記事を削除しました。

 

自分の取説があるとして、

それが1日毎に上書きされないと

単にルーティンをこなすのが

上手い人で終わる危機があります。

 

ブログ開設時から直近までを振り返り、

このブログの危うさを感じ取り、

結果、記事の大半を削除しました。

 

「言葉を丁寧に扱いたい」

ネット上であっても言葉は洗練する。

ブログにおいて、

個性も表現出来れば、

理想形をそこに見る心地がします。

 

「執着の塊のような記事は作りたくない」

強い執着は醜く見える。

それ故、

記事を読まれる方を不愉快にさせるかもしれません。

 

※僕を僕たらしめる「アンデンティティー」を

記事を書くことで再確認する作業はそれに該当しません。

 

2つとも「~したい」と願望の形を取るのは、

〇完璧主義に陥らないため。

〇執着しないように執着する、そうした矛盾を抱え込まないため。

 

いい日曜日になりますように。

19才少年の家出から帰宅まで

19才少年は桜が舞い散るこの街の風景を

喜々として眺めていた。

田舎から市内へ越して来て、晴れて自由の身である。

新生活の始まりである。

 

と同時に予備校生生活の幕開けでもあった。

予備校生と言っても、

正直、市内の魅力には勝てなかった。

 

田舎で宅浪の選択肢を排除し、

市内に住むための口実を作り、

現役大学生、予備校生たちと混じり、

野郎下宿で暮らす。

19才少年の人生で、

こんなに心躍ることはなかった。

 

大学に受かればこの延長線上を謳歌出来るのかと、

鷹を括り一浪くらい何でもないと自負していた。

 

その年の秋、

下宿を引き払い、実家に帰り、

私立大学の受験勉強を

一人で黙々とするまでのお話をする。

 

いま、僕の手元に予備校の学生証がある。

学生証の裏面に注意書きとして、

「予備校を退学、卒業する際は、

学生証を返却すること」

と明記してある。

おそらく身分の悪用防止のためである。

 

そうはいっても、

予備校生とは名ばかりで、

その実、

学業そっちのけで遊び呆けていた。

 

予備校といえば、

模擬試験を一度受けに行ったくらいで

何もなかった。

模擬試験の結果すら知らない。

だから今でも学生証が手元に残っているのだ。

 

当然の如く、

ニュースで見かける予備校での

「必勝のハチマキ」や「士気を高める掛け声」も

経験したことはない。

 

みんながみんな、そうではないのだ。

 

下宿代は1年間契約を結び、

生活費などすべてのお金は

親から借りた通帳で引き出していた。

予備校のお金も工面してくれた。

 

市内で遊べば遊ぶほど、

お金を使えば使うほど、

自分の居場所はなくなって来た。

 

当時を振り返ると、

一人ぼっちでする鬼ごっこの影踏みと同じで

自分が鬼の役を演じ、

ありもしない影を探していたんじゃないか、

とさえ思う。

 

誰だって鬼の役なんか嫌いだ。

すぐに鬼を交代したい。

でも、

それができないでいる自分はもっと嫌いだった。

 

市内にはもう居場所がないので、

無計画にも家出をすることにした。

 

予備校の下宿先から家出をする予備校生を

僕は知らない。

 

もしもご存知の方がいれば、

コンタクトを取ってみたい気もする。

あなたも同じ気持ちだったのですね、と。

 

そういう訳で、

市内から近くて都会である福岡へ行くことに決めた。

 

お金だけはあったので、

電車を乗り継いで福岡へ着いた。

 

市内より都会である。

圧倒される19才少年の心境は想像に難くない。

 

結果からいうと、

家出は二泊三日で終わりを告げる。

 

少年が家出をしたところで、

どこにも辿り着けない。

 

オレンジ色に染め上げる夕陽の前では、

子どもの帰宅理由なんて何でもよかった。

カラスが鳴いたから、お腹が空いたから、

定時のメロディーが流れたから、

親が心配するから。

 

二泊三日の間、

カプセルホテルで一泊、

あとは公園で野宿して一泊過ごした。

 

家出の最後に野宿を選んだ理由は

親のお金を使うのが忍びないからで、

僕は親を心配することで居場所を見つけることができた。

 

そこから事態は早急に動いていく。

 

下宿へ三日振りに帰ると、

何も言わず留守にしていたので、

下宿先の世話をする女性が

安否をひどく心配していたけれど、

それどころではない。

 

下宿代1年間、予備校1年間の

お金は戻って来ないにしても、

ここに住んでるだけで生活費が飛んでしまう。

それを食い止めるために、

一度実家に戻り、両親とよく話しをして説得した。

 

それは夏の終わり頃だった。

 

実家に帰り、秋を迎えて

僕は大学受験生になることができた。

 

今からセンター試験は間に合わないと踏み、

私立大学に絞って3教科をやれるだけ勉強した。

 

私立大学に2つ受かったので、

自宅から近い方の大学へ進学した。

 

もしも、

僕が19才少年に言葉を掛けるなら、

「迷っている時間は自分を非力に感じて、

孤独で空疎な時間を責めるかもしれない。

でもね、

それは誰もが経験することなので心配は要らないよ。

自分のやるべきことがハッキリとわかったら、

それに向かって行動すればいいだけなんだ。

『自分だけが特別な存在』

そう思うのは君が19才だからなんだ」と。